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技能実習生を受け入れたい!どんな業務で受け入れることができるの?


26 Apr, 2021

はじめに

外国人技能実習制度は、2017年に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が施行されたことによってスタートしました。

先進国として、開発途上国等へ技能や技術、知識などを移転することを目的にしており、開発途上国等を経済発展させる「人を育てる」ことを目指します。

具体的には、日本の企業が開発途上国等から技能実習生を受け入れ、実際に働くことで技能や技術、知識などを身につけ、母国に帰国した後に経済発展に尽力してもらうという制度なのです。

今回は、技能実習生の受け入れにスポットを当て、詳しく解説したいと思います。

外国人技能実習制度は国際協力の一環

外国人技能実習制度の目的は、先ほども述べたように、国際協力の推進です。

技能実習法では基本理念として、

技能実習は、技能等の適正な修得、習熟又は熟達(以下「修得等」という。)のために整備され、かつ、技能実習生が技能実習に専念できるようにその保護を図る体制が確立された環境で行われなければならない。(引用元:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第3条)

技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない。(引用元:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第3条の第2項)

と定めています。

この制度では、日本の企業や個人事業主等が実習実施者として技能実習生と雇用関係を結び、母国では修得することが難しい技術や知識の修得や習熟を目指します。

技能等の修得は技能実習計画に沿って行い、この制度を最長で5年利用することができます。

2020年4月の段階で、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、タイ、カンボジア、ミャンマー、スリランカ、モンゴル、ラオス、バングラデシュ、パキスタン、ブータン、インド、ウズベキスタンの15カ国が技能実習制度の対象であり、ペルーは現在確認中です。

在留資格「研修」も、外国人研修者が日本で技術や知識などを修得し、それを母国の発展に役立ててもらうことを目的としていますが、「研修」は実務を伴う研修は不可能であり、企業や個人事業主等との間に雇用関係がないという特徴があります。

「研修」と「技能実習」は似ているようですが、上記の2点が異なります。

技能実習生を受け入れる2つの方法

技能実習生を受け入れる方法は2つ。

企業が自ら技能実習生を受け入れる「企業単独型」と、管理団体を通して技能実習生を受け入れる「団体管理型」です。

どちらの方法で実習生を受け入れるかによって、在留資格区分が変わります。

企業単独型で受け入れた実習生は、入国1年目は「技能実習1号イ」、入国2~3年目は「技能実習2号イ」、入国4~5年目になると「技能実習3号イ」になります。

団体管理型で受け入れた実習生は、「技能実習1号ロ」、入国2~3年目は「技能実習2号ロ」、入国4~5年目になると「技能実習3号ロ」になります。

企業単独型は、日本の企業等が海外の支店や関連企業などから職員を受け入れて、技能実習を行う方法です。

この受け入れ方法では受け入れる側の企業等が複雑な手続きを行わなくてはなりません。

海外企業とのつながりが必要になる方法のため、多くの企業等では、営利目的のない団体が実習生を受け入れ、傘下の企業等で技能実習を行う団体管理型の方法を用いるところがほとんどです。

技能実習生を受け入れる側の企業等も準備が必要です。

技能実習生を受け入れるには、主務大臣が適していることを認定した養成機能機関において講習を受けなくてはなりません。3年ごとに受講する必要があり、きちんと受講していると優良な実習実施者と判断されます。

また、「技能実習計画」を作成し、海外技能実習機構から作成した計画が適切であることを認定される必要があります。

この計画に盛り込む内容は技能実習法で規定されており、実習生の区分ごとに認定を受けなくてはなりません。

どのような業種で技能実習が認められているのか

では、どのような業種で技能実習が認められているのかをご紹介しましょう。

機械・金属関係では、鋳造、鍛造、ダイカスト、機械加工、金属プレス加工、鉄工、工場板金、めっき、アルミニウム陽極酸化処理、仕上げ、機械検査、機械保全、電子機器組み立て、電気機器組み立て、プリント配線板製造の15種類の業務が認められています。

建設関係では、さく井、建築板金、冷凍空気調和機器施工、建具製作、建築大工、型枠施工、鉄筋施工、とび、石材施工、タイル張り、かわらぶき、左官、配管、熱絶縁施工、内装仕上げ施工、サッシ施工、防水施工、コンクリート圧送施工、ウェルポイント施工、表装、建設機械施工、築炉の22種類の業務。

農業関係は、耕種農業と畜産農業の2種類。

漁業関係は、漁船漁業と養殖業の2種類。

食品製造関係は、缶詰巻締、食鳥処理加工業、加熱性水産加工食品製造業、非加熱性水産加工食品製造業、水産練り製品製造、牛豚食肉処理加工業、ハム・ソーセージ・ベーコン製造、パン製造、惣菜製造業、農産物漬物製造業、医療・福祉施設給食製造の11種類の業務。

繊維・衣服関係は、 紡績運転、織布運転、染色、ニット製品製造、たて編ニット生地製造、婦人子供服製造、紳士服製造、下着類製造、寝具製作、カーペット製造、帆布製品製造、布はく縫製、座席シート縫製の13種類の業務。

その他にも19種類の業務も認められています。

家具製作、印刷、製本、プラスチック成形、強化プラスチック成形、塗装、溶接、工業包装、紙器・段ボール箱製造、陶磁器工業製品製造、自動車整備、ビルクリーニング、介護、リネンサプライ、コンクリート製品製造、宿泊、RPF製造、 鉄道施設保守整備、ゴム製品製造です。

また、主務大臣が告示で定める職種として、空港グランドハンドリングがあります。

技能実習制度の3つの区分

技能実習制度の区分は、企業単独型と団体監理型共に3つに分けられています。

「技能実習1号イ」や「技能実習1号ロ」に該当する入国1年目は技能等を修得する活動、「技能実習2号イ」や「技能実習2号ロ」に該当する入国2~3年目は技能等を習熟するための活動、「技能実習3号イ」や「技能実習3号ロ」に該当する入国4~5年目は技能等が熟達する活動に分けられています。

技能実習1号では、期間全体の6分の1以上の期間を使って講習による知識修得活動を行い、その後に雇用契約に沿った技能等の修得活動を行います。ただし、母国で1カ月以上かつ160時間以上の講習を受けている場合、12分の1以上の期間に短縮可能です。

技能等を修得した外国人がさらに習熟することを目的にしているのが技能実習2号です。1号終了時に学科と実技の試験に合格すると、在留資格変更許可を経て2号へ移行することが可能です。1号から2号へ移行できる職種や業種は決まっているため、注意が必要です。

技能等の熟達を目的にした技能実習3号。外国人技能実習機構から優良と認められた管理団体や実習実施者が実習を行うことができます。

2号から3号へ移行するには、外国人が1カ月以上1年未満の一時帰国をしなければなりません。

まとめ

技能実習生の受け入れについてまとめましたがいかがでしたでしょうか。

外国人技能実習制度は、外国人が母国では修得が難しい技術や知識などを身につけることができ、日本では人手不足の業界が助かるという、双方にメリットのある制度だと言えるでしょう。

(画像はpixabayより)